多職種連携の中心でチームを動かす力

心臓血管外科の治療は、一人のスーパードクターや看護師だけでは決して成り立ちません。執刀する医師、手術中の生命維持を管理する臨床工学技士、術後のリハビリを担う理学療法士、薬剤の専門家の薬剤師、栄養面から回復を支える栄養士といったさまざまな専門家が各知識と技術を結集させてはじめて最善の医療を提供できます。この多職種連携こそが心臓血管外科医療の根幹であり、質を左右する大切な要素と言えるでしょう。

その連携の中心的な役割を担うのが、カンファレンスです。患者さん一人ひとりの状態や治療計画について、各職種の視点から活発な意見交換を行います。こうした場で看護師に求められるのは、患者さんに最も近い存在として24時間体制で得た情報を集約し、チーム全体に的確に伝える役割となります。数値には表れない患者さんの細かな変化、痛みや不安といった主観的な訴え、家族の思いなどを代弁し、治療計画に反映させる橋渡し役です。

そのためには、高度なコミュニケーション能力が欠かせません。医師の指示を正確に理解し、それを他のスタッフや患者さん、家族にわかりやすく説明する力です。また、他職種の専門性を尊重し、円滑な連携を促す調整力も求められます。時には各専門家の意見がぶつかることもありますが、そこでも患者さんにとっての最善という共通の目的に立ち返り、チームが一つの方向を向ける働きかけが看護師の大事な使命です。チームの一員として、チームを動かす要として機能することにやりがいと成長を感じられるでしょう。